株主優待と配当金とは?初心者が失敗しない選び方と年間配当3万円の体験談

「株主優待って、お金持ちしかもらえないんでしょ?」

「配当金をもらうには、何百万円も投資しないと意味がないのでは?」

以前の私は、本気でそう思っていました。

私が株主優待を知ったきっかけは、テレビ番組『月曜から夜ふかし』に出演されていた桐谷さんです。

自転車で移動しながら、たくさんの株主優待券を使う姿を見て、

「株を持っていると、商品や食事券などがもらえるんや」

と驚いたのを覚えています。

ただ、当時の私は、

  • 桐谷さんのような資産家だからできる
  • 大量の株を買わないと優待はもらえない
  • 普通の会社員には関係ない
  • 自分には投資できるほどのお金がない

と思っていました。

ところが、実際に個別株について調べてみると、企業によっては100株程度から対象になる株主優待もあります。

NTTのdポイントに関する優待や、ソフトバンク株式会社のPayPayに関連する優待を知ったときは、

「株主優待は、一部の資産家だけのものではないんだ」

と感じました。

もちろん、優待を受け取るには必要株数だけでなく、基準日や継続保有期間などの条件があります。

それでも、以前の私が考えていたほど遠い存在ではありませんでした。

私は現在、NTTやソフトバンク株式会社などの株を長期保有しています。

また、株主優待だけでなく、配当金も長期保有との相性がいいと考えています。

現在受け取っている配当金は、年間で3万円を少し超える程度です。

SNSで見かける「年間配当100万円」と比べれば、かなり小さい金額です。

それでも、最初は0円でした。

自分で企業を調べ、株を保有し、その結果として年間3万円ほどの配当金を受け取れるようになったことは、私にとって一つの成果です。

ただし、私自身、個別株投資では後悔した経験もあります。

SNSでおすすめされていたから。

配当利回りランキングの上位だったから。

有名な投資家が買っていたから。

そんな理由で株を買うと、値下がりしたときに自分で判断できません。

配当利回りが5%あっても、株価が10%下がれば、配当金を受け取っても全体ではマイナスです。

この記事では、私自身の経験をもとに、

  • 株主優待と配当金の違い
  • 初心者でも優待を受け取れるのか
  • 配当利回りが高くても損をする理由
  • SNSのおすすめだけで買わない方がいい理由
  • 私が株主優待・配当株を選ぶときに確認すること
  • 年間配当3万円を受け取って感じたこと
  • 新NISAで配当金を受け取る際の注意点

を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。

  1. 結論|株主優待と配当金は投資を楽しむ方法の一つ。ただし、それだけで株を選ばない
  2. 株主優待とは?
    1. 100株保有すれば必ずもらえるわけではない
  3. 配当金とは?
  4. 株主優待と配当金の違い
  5. 桐谷さんを見ても「自分には関係ない」と思っていた
  6. 株主優待を目的に株を持つメリット
    1. 投資を楽しみやすくなる
    2. 企業の商品やサービスを知るきっかけになる
    3. 日常の支出を少し減らせる
  7. 配当金を目的に株を持つメリット
    1. 株を売らなくても現金を受け取れる
    2. 投資の成果を実感しやすい
    3. 再投資して資産形成に回せる
  8. 配当利回りとは?
  9. 配当利回り5%でも、株価が下がればマイナスになる
  10. 配当金だけでなく「トータルリターン」で考える
  11. 配当金をもらった直後に株価が下がることもある
  12. SNSのおすすめや利回りランキングだけで買うと後悔しやすい
    1. 自分で考えなければ経験が残りにくい
  13. 私が株主優待・配当株を選ぶときに確認している8項目
    1. 1.どのような事業で利益を出しているか
    2. 2.売上と利益が安定しているか
    3. 3.過去の配当実績と会社の方針
    4. 4.配当性向が高すぎないか
    5. 5.財務に無理がないか
    6. 6.株価の値動きが自分に合っているか
    7. 7.株主優待を本当に使うか
    8. 8.優待が廃止されても持ち続けたいか
  14. NTTとソフトバンクを保有して感じたこと
  15. 新NISAで配当金を受け取る際の注意点
  16. 株主優待の税金について
  17. 初心者はいくらから優待株・配当株を始めればいい?
  18. 私が年間配当3万円を受け取って感じること
  19. 私の投資信託と個別株の役割分担
  20. まとめ|株主優待と配当金は「利回り」よりも「持つ理由」が大切
  21. 今日確認したい3つのこと
  22. FAQ|株主優待と配当金について初心者が迷いやすいこと
    1. 株主優待は100株持てば必ずもらえますか?
    2. 株主優待は毎年同じ内容ですか?
    3. 配当金は必ずもらえますか?
    4. 配当利回りが高い株ほどお得ですか?
    5. 配当金と株主優待の両方をもらえますか?
    6. 配当金を受け取った直後に株価が下がるのはなぜですか?
    7. 新NISAなら配当金に税金はかかりませんか?
    8. 株主優待にも税金がかかりますか?
    9. 初心者はいくらから個別株を始めればいいですか?
    10. 株価が下がっても、優待目的なら持ち続けていいですか?
  23. 参考資料
  24. 関連記事

結論|株主優待と配当金は投資を楽しむ方法の一つ。ただし、それだけで株を選ばない

株主優待や配当金には、個別株投資を身近に感じさせてくれる魅力があります。

株主優待が届けば、

「自分もこの会社の株主なんだ」

と実感できます。

配当金が入金されれば、株を売却しなくても現金を受け取れます。

長期保有を考えている私にとって、どちらも投資を続ける楽しみの一つです。

ただし、

  • 優待が豪華だから
  • 配当利回りが高いから
  • SNSでおすすめされているから
  • ランキング上位だから

という理由だけで株を買うのはおすすめしません。

株主優待は変更・縮小・廃止される可能性があります。

配当金も、企業の業績や財務状態によって減配や無配になる可能性があります。

さらに、優待や配当を受け取っても、それ以上に株価が下がれば、投資全体ではマイナスです。

私が個別株投資で大切だと思うのは、

優待や配当がなくなっても、その会社を保有したい理由があるか

という点です。

株主優待とは?

株主優待とは、企業が一定の条件を満たした株主に対して、自社商品やサービス、ポイントなどを提供する制度です。

優待の内容には、例えば次のようなものがあります。

  • 自社商品
  • 食品や飲料
  • 食事券
  • 買い物券
  • 割引券
  • カタログギフト
  • QUOカード
  • 各種ポイント
  • 自社サービスの利用特典

すべての上場企業が実施しているわけではありません。

必要な株数や保有期間、優待内容は企業によって異なります。

100株保有すれば必ずもらえるわけではない

株主優待では「100株以上」が条件になっている企業が多くあります。

ただし、100株を買っただけで、すぐに優待を受け取れるとは限りません。

企業によっては、次の条件があります。

  • 基準日時点で必要株数を保有している
  • 株主名簿に記載されている
  • 1年以上などの継続保有期間を満たしている
  • 同じ株主番号で継続保有している
  • 専用サイトなどで申し込みを行う
  • 指定期間内に手続きを済ませる

そのため、優待目的で株を買う前には、企業の公式IRで次の6項目を確認します。

  1. 必要な株数
  2. 権利確定の基準日
  3. 継続保有条件
  4. 優待の内容
  5. 申し込みの有無
  6. 優待が毎年もらえるか

配当金とは?

配当金とは、企業が事業で得た利益などの一部を、株主へ還元するお金です。

配当を実施する企業の株を保有し、権利を得るための条件を満たすと、保有株数に応じた配当金を受け取れます。

例えば、1株あたり年間30円の配当を予定している企業を100株保有している場合、税引前の配当金は次のようになります。

30円×100株=年間3,000円

1株あたり年間80円なら、

80円×100株=年間8,000円

ただし、配当金は銀行預金の利息のように確定しているものではありません。

企業の業績や財務状態、配当方針によって、

  • 増配
  • 配当維持
  • 減配
  • 無配

になる可能性があります。

今まで配当を出していた企業でも、将来も同じ金額を出し続ける保証はありません。

株主優待と配当金の違い

株主優待と配当金は、どちらも企業が株主へ還元するものですが、受け取るものが違います。

株主優待は、食事券や買い物券、QUOカード、ポイントなど、企業が用意した商品やサービスを受け取れる制度です。

一方、配当金は企業の利益の一部を現金で受け取れる仕組みです。

例えば、飲食店の株なら食事券がもらえたり、通信会社ならポイントがもらえたりすることがあります。配当金なら、銀行口座や証券口座に現金が振り込まれます。

私は最初、この2つは同じようなものだと思っていました。

実際に投資を始めてみると、株主優待は「投資を楽しむきっかけ」、配当金は「長く保有することで受け取れる現金」というイメージになりました。

もちろん、すべての企業が株主優待を実施しているわけではありません。一方で、配当金も業績によって減ったり、なくなったりする可能性があります。

そのため、「優待があるから」「配当利回りが高いから」という理由だけで選ぶのではなく、その会社を長く応援したいと思えるかどうかも大切だと私は考えています。

項目株主優待配当金
受け取るもの商品・サービス・ポイントなど現金
主な条件株数・基準日・継続保有期間など基準日時点の保有株数など
使い道優待内容によって限定される自由に使える
主なリスク内容変更・縮小・廃止減配・無配
税務上の扱い原則として雑所得になる場合がある原則として配当所得
NISAでの扱い優待そのものはNISA非課税とは別受取方法によって非課税条件に注意

私の場合は、

株主優待=個別株を保有する楽しみ

配当金=長期保有中に受け取れる現金収入

という感覚で考えています。

株主優待と配当金について、受取内容、条件、使い道、変更や減配のリスクを初心者向けに比較した図解

簡単にいうと、「株主優待=モノやサービス」、「配当金=現金」です。どちらも魅力がありますが、株価が下がれば損をする可能性があるため、優待や配当だけで株を選ばないことが大切です

桐谷さんを見ても「自分には関係ない」と思っていた

『月曜から夜ふかし』で桐谷さんを見たとき、株主優待そのものには興味を持ちました。

ただ、あれだけ多くの優待券を使うには、何千万円もの資産が必要なのだろうと思い、

「自分には関係ない世界だな」

と感じていました。

実際、桐谷さんのように大量の株主優待を受け取るには、多くの銘柄と相応の投資資金が必要です。

しかし、株主優待は、

  • 何十種類も受け取る
  • 優待だけで生活する

という使い方だけではありません。

自分が普段利用するポイントや商品を、1銘柄から受け取る方法もあります。

私はNTTのdポイントに関する優待や、ソフトバンク株式会社のPayPayに関連する優待を知ったことで、個別株を急に身近に感じるようになりました。

豪華なカタログギフトも魅力的ですが、私の場合は、

  • 普段の生活で使える
  • 使い切りやすい
  • 保管場所を取らない
  • 自分がすでに利用しているサービスで使える

優待の方が実用的です。

現在は、NTTやソフトバンク株式会社などを長期で保有しています。

ただし、これらの銘柄を誰にでもおすすめする意図はありません。

株価や業績、優待条件は変わるため、購入前には最新の公式IR情報を確認する必要があります。

株主優待を目的に株を持つメリット

投資を楽しみやすくなる

投資信託の積立は、長期の資産形成には使いやすい方法だと思います。

一方で、毎月自動で積み立てて待つだけなので、少し地味に感じることもあります。

株主優待が届くと、

「この企業の株を持っている」

と実感しやすくなります。

投資や企業に興味を持ち続けるきっかけにもなります。

企業の商品やサービスを知るきっかけになる

自社商品や自社サービスの優待を利用すると、その企業を身近に感じられます。

優待をきっかけに、

  • どのような商品を販売しているか
  • どのような顧客が利用しているか
  • 実際にサービスが使いやすいか
  • 店舗が混雑しているか
  • 商品の価格や質はどうか

など、企業について調べるようになることもあります。

日常の支出を少し減らせる

普段使うポイント、食事券、買い物券などであれば、日常の支出を少し減らせます。

ただし、使う予定のなかった商品を優待のためだけに購入した場合、本当に節約になっているとは限りません。

優待の額面ではなく、

自分が実際に使う価値

で考えることが大切です。

配当金を目的に株を持つメリット

株を売らなくても現金を受け取れる

株の値上がり益を確定するには、基本的に株を売却する必要があります。

一方、配当金は株を保有したまま受け取れます。

長期保有を基本にしている私にとって、この点は相性が良いと感じています。

投資の成果を実感しやすい

評価益は、株価が下がれば減ります。

売却するまでは確定した利益ではありません。

配当金も将来の継続が保証されているわけではありませんが、実際に口座へ入金されるため、投資の成果を感じやすいです。

現在、私が受け取っている配当金は年間3万円を少し超える程度です。

月平均にすると約2,500円です。

大きな金額ではありませんが、

  • 日用品
  • 外食
  • 光熱費の一部
  • 投資信託への再投資
  • 個別株の追加購入

などに使える金額です。

再投資して資産形成に回せる

受け取った配当金を使わず、再び投資へ回す方法もあります。

ただし、再投資すれば必ず資産が増えるわけではありません。

再投資先の株価が下落する可能性もあります。

私はその時の家計や現金の状況に応じて、

  • 現金として残す
  • 投資信託へ回す
  • 個別株を追加購入する
  • 日常生活で使う

のいずれかを選んでいます。

配当利回りとは?

配当利回りとは、現在の株価に対して、1年間でどれくらいの配当金を受け取れる見込みかを示す数字です。

計算式は次のとおりです。

1株あたりの年間予想配当金÷現在の株価×100

例えば、株価1,000円で、1株あたり年間50円の配当が予想されている場合は、

50円÷1,000円×100=5%

ただし、

配当利回り5%=年間5%の利益が確定する

という意味ではありません。

配当利回り5%でも、株価が下がればマイナスになる

10万円分の株を購入し、年間5,000円の配当金を受け取ったとします。

配当利回りだけを見れば5%です。

しかし、株価が下がり、評価額が10万円から8万円になった場合は次のようになります。

内容金額
配当金+5,000円
株価の下落-20,000円
合計-15,000円

配当金5,000円-株価下落20,000円
=合計15,000円のマイナス

配当利回りが高くても、株価が少し大きく下がれば、配当金以上の含み損になることはあります。

私自身も、

「高配当だから、多少下がっても配当金で取り戻せる」

と軽く考えていた時期がありました。

しかし、5%の配当を1回受け取っても、株価が20%下がれば簡単には埋まりません。

配当利回り5%で5,000円の配当金を受け取っても、株価が2万円下落すると全体では1万5,000円のマイナスになる例

配当金だけでなく「トータルリターン」で考える

株式投資の結果は、配当金だけでは判断できません。

私は現在、次のように考えています。

株価の値上がり・値下がり
+配当金
+株主優待の実質的な価値
-税金や手数料
=投資全体の損益

例えば、

  • 配当金:5,000円
  • 優待:1,000円相当
  • 株価下落:20,000円

なら、税金や手数料を考慮する前でも全体では14,000円のマイナスです。

5,000円+1,000円-20,000円
=-14,000円

優待が届いた。

配当金が入った。

それだけを見て「得をした」と考えるのではなく、株価を含めた全体を見る必要があります。

また、優待の額面が1,000円でも、普段使わないものなら、自分にとっての価値は1,000円未満かもしれません。

配当金をもらった直後に株価が下がることもある

配当金を受け取る権利が確定したあと、株価が下がることがあります。

これは一般に「配当落ち」と呼ばれます。

例えば、1株あたり50円の配当が予定されている場合、配当を受け取る権利がなくなった日に、理論上は50円程度株価が下がる要因になります。

ただし、実際の株価は、

  • 相場全体の動き
  • 企業業績
  • 為替
  • 金利
  • 投資家の期待

などにも影響されるため、必ず配当金と同じ金額だけ下がるわけではありません。

「配当金をもらえる直前に買い、受け取ったらすぐ売れば得をする」

とは限らない点に注意が必要です。

SNSのおすすめや利回りランキングだけで買うと後悔しやすい

SNSを見ると、

  • 初心者におすすめの高配当株
  • 一生持ちたい永久保有銘柄
  • 配当利回りランキング
  • 今買うべき優待株
  • 暴落しても安心な銘柄
  • 減配しない最強株

といった投稿があります。

私自身も、SNSでおすすめされていたことや、配当利回りランキングの上位だったことを理由に株を買った経験があります。

買った直後は、

「詳しい人がおすすめしているから大丈夫」

と思っていました。

しかし、株価が下がると不安になります。

なぜなら、自分で買った理由を説明できないからです。

  • どの事業で利益を出しているのか
  • なぜ配当を続けられるのか
  • 業績は安定しているのか
  • 借金は多すぎないか
  • 優待が廃止されても保有したいか
  • 何が起きたら売るのか

何も分からない状態では、株価が少し下がっただけでも怖くなります。

最終的に残る購入理由が、

「SNSでおすすめされていたから」

だけになってしまいます。

自分で考えなければ経験が残りにくい

SNSで見た銘柄を買って利益が出ても、

「なぜ上がったのか」

が分からなければ、次の投資に生かしにくいです。

反対に損をしても、

「おすすめした人が悪かった」

で終わってしまいます。

SNSやランキングを、銘柄を知るきっかけとして利用するのは悪くないと思います。

ただし、購入を決める前には、自分でも公式IRや決算資料を確認する必要があります。

完璧な分析はできなくても、

自分なりの保有理由を一つずつ積み重ねること

が、投資経験になると思っています。

私が株主優待・配当株を選ぶときに確認している8項目

私は金融の専門家ではありません。

企業を完璧に分析できるわけでもありません。

それでも、SNSのおすすめだけで買わないために、最低限次の8項目を確認しています。

1.どのような事業で利益を出しているか

最初に、その企業が何をしている会社かを確認します。

例えば、

  • 通信サービス
  • 小売り
  • 飲食
  • 製造業
  • 不動産
  • 金融
  • インフラ

などです。

自分の言葉で事業内容を説明できない企業は、慎重に考えます。

2.売上と利益が安定しているか

1年間の数字だけでなく、複数年の推移を確認します。

  • 売上が大きく減っていないか
  • 営業利益が安定しているか
  • 赤字が続いていないか
  • 一時的な利益に頼っていないか

を見ます。

配当金は企業の利益などから支払われます。

配当利回りだけでなく、配当の土台となる利益があるかを確認します。

3.過去の配当実績と会社の方針

過去の配当金について、

  • 増配しているか
  • 維持しているか
  • 減配が多くないか
  • 無配になったことがあるか
  • 記念配当や特別配当が含まれていないか

を確認します。

一時的な特別配当によって、配当利回りが高く見えている場合もあります。

企業の公式IRにある配当方針も確認します。

ただし、配当方針が書かれていても、将来の配当を保証するものではありません。

4.配当性向が高すぎないか

配当性向とは、企業が得た利益のうち、どのくらいを配当金として株主へ支払っているかを表す指標です。

一般的な計算式は次のとおりです。

1株あたり配当金÷1株あたり利益×100

配当性向が高い企業が必ず悪いわけではありません。

成熟企業などでは、高めになることもあります。

ただし、利益のほとんどを配当へ回している場合、業績が悪化したときに配当を維持しにくくなる可能性があります。

配当利回りだけでなく、配当性向も合わせて見ます。

5.財務に無理がないか

私は自己資本比率も確認しています。

自己資本比率が比較的高ければ、財務面の安定性を考える材料になります。

ただし、

自己資本比率が高い=倒産しない

ではありません。

また、銀行、不動産、通信、製造業などでは、事業の仕組みが違うため、業種を無視して単純比較はできません。

私は自己資本比率だけでなく、

  • 現金や預金
  • 借入金
  • 営業キャッシュフロー
  • 利益の継続性
  • 有利子負債

なども、分かる範囲で確認しています。

6.株価の値動きが自分に合っているか

私は長期保有を前提にするため、過去の値動きが激しすぎる銘柄は慎重に考えます。

配当金を楽しむために買ったのに、毎日大きく値動きし、何度も株価を確認してしまうようでは精神的に疲れます。

ただし、過去の値動きが小さくても、将来も安定する保証はありません。

「値動きが少ない安全な株」ではなく、

想定される値下がりが自分のリスク許容度に合っているか

を考えます。

7.株主優待を本当に使うか

優待の額面だけでなく、自分が実際に使うかを確認します。

5,000円相当と書かれていても、

  • 近くに店舗がない
  • 普段利用しない
  • 使用期限が短い
  • 送料や追加料金が必要
  • 欲しくない商品しかない

のであれば、自分にとっての価値は5,000円ではありません。

反対に、1,000円相当でも普段使っているポイントなら、無駄なく使えます。

8.優待が廃止されても持ち続けたいか

株主優待は、企業の判断によって変更や廃止が行われる可能性があります。

そのため、

優待がなくなった瞬間に保有理由がなくなる銘柄

には注意しています。

できれば、

  • 事業内容に納得している
  • 配当にも魅力を感じる
  • 財務面に無理が少ない
  • 長期的な成長を期待できる

など、優待以外の保有理由も持つようにしています。

株主優待や配当金を目的に個別株を買う前に、事業、利益、配当、財務、株価の値動き、優待の必要性などを確認する8項目の図解

NTTとソフトバンクを保有して感じたこと

私がNTTやソフトバンク株式会社を保有した理由の一つは、比較的身近なサービスを提供している企業だからです。

通信は日常生活との関わりが深く、自分でも事業内容をイメージしやすいと感じました。

また、一定の株数や継続保有などの条件を満たすことで、dポイントやPayPayに関連する優待を受けられる点にも興味を持ちました。

ただし、優待を受け取るための、

  • 必要株数
  • 基準日
  • 継続保有期間
  • ポイントの種類
  • 申込方法
  • 進呈時期

は変更される可能性があります。

また、NTTとソフトバンク株式会社を保有すれば必ず利益が出るわけではありません。

株価が下がる可能性や、配当・優待が変更される可能性もあります。

この記事で紹介しているのは、私自身が保有を決めた経験であり、購入を推奨するものではありません。

※「ソフトバンク株式会社」と「ソフトバンクグループ株式会社」は別の会社です。銘柄名や証券コードを確認してから判断する必要があります。

新NISAで配当金を受け取る際の注意点

新NISA口座で国内株を保有していても、配当金の受取方法によっては非課税にならない場合があります。

国内上場株式の配当金をNISA口座で非課税にするには、一般に証券会社の口座で配当金を受け取る「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。

銀行口座への振り込みなど、別の受取方法を選んでいると、NISA口座で保有している株の配当金でも課税される場合があります。

配当目的で新NISAを利用する場合は、利用している証券会社の設定画面で、

配当金の受取方法

を確認しておいた方が安心です。

また、新NISA口座で発生した損失は、特定口座や一般口座で発生した利益との損益通算ができません。

配当金が非課税になるメリットだけでなく、損失が出た場合の扱いも理解しておく必要があります。

制度や税制は変更される可能性があるため、実際の手続き時には金融庁、日本証券業協会、利用している証券会社の最新情報を確認してください。

株主優待の税金について

株主優待は、税金が一切関係ないとは限りません。

株主優待によって受け取った商品やポイントなどの経済的利益は、税務上、原則として雑所得として扱われる場合があります。

ただし、確定申告が必要かどうかは、

  • 優待の金額
  • 給与以外の所得
  • 他の副収入
  • 個人の申告状況

などによって異なります。

税務上の判断に迷う場合は、税務署や税理士へ確認してください。

初心者はいくらから優待株・配当株を始めればいい?

必要な投資金額は、基本的に次の計算で決まります。

現在の株価×必要株数

100株必要な銘柄の場合は、

1株の株価100株の購入金額
150円15,000円
500円50,000円
1,000円100,000円
3,000円300,000円

実際には株価が毎日変動し、証券会社や取引方法によって手数料がかかる場合もあります。

「優待が1,000円分もらえるから安い」

とは限りません。

10万円で買った株から1,000円分の優待を受け取っても、株価が2万円下がれば、優待以上の含み損になります。

私は初心者が個別株を試す場合、

大きく値下がりしても、現在の生活に影響しない余裕資金

の範囲で考えるのがいいと思っています。

「なくなってもいいお金」と言うと軽く聞こえますが、実際に資産が大きく減れば精神的な負担があります。

そのため、

  • 生活費を投資しない
  • 数年以内に使うお金を投資しない
  • 生活防衛資金を残す
  • 借金をして買わない
  • 夜眠れなくなるほど買わない

という点を優先します。

私が年間配当3万円を受け取って感じること

年間配当3万円と聞いて、

「それだけ?」

と思う人もいるかもしれません。

SNSでは、

  • 年間配当100万円
  • 毎月5万円の配当金
  • 配当だけで生活
  • 不労所得で早期退職

といった投稿が目立ちます。

それと比べれば、私の配当金は小さな金額です。

年間3万円は、月平均にすると約2,500円。

1日あたりにすると約82円です。

1日82円だけを見ると、かなり少なく感じます。

でも、最初は0円でした。

自分が調べた企業へ余裕資金で投資し、保有を続けた結果として受け取る3万円です。

私は他人の年間配当額と競う必要はないと思っています。

年間3万円でも、

  • 日用品を買う
  • 外食する
  • 光熱費の一部に使う
  • 投資信託へ再投資する
  • 次の個別株購入の資金にする

ことができます。

今後増える可能性もありますが、減配によって減る可能性もあります。

そのため、

「年間配当10万円を達成するために、無理をして高配当株を買う」

という考え方はしていません。

家計に余裕がある範囲で、保有する理由を説明できる企業を少しずつ増やしていきたいと思っています。

私の投資信託と個別株の役割分担

私は、資産形成の中心を優待株や高配当株だけにはしていません。

現在は、

投資対象私の中での役割
投資信託長期資産形成の土台
個別株配当・株主優待・企業分析の経験
現金生活費・急な出費・近い将来に使うお金

個別株は、一社の業績や不祥事によって大きく値下がりする可能性があります。

そのため、私はS&P500を中心とした投資信託を資産形成の土台にしながら、余裕資金の一部で個別株を保有しています。

どちらが絶対に優れているという話ではありません。

何のために持つかを分けることで、投資を続けやすくなりました。

まとめ|株主優待と配当金は「利回り」よりも「持つ理由」が大切

私が株主優待を知ったきっかけは、『月曜から夜ふかし』に出演されていた桐谷さんでした。

当時は、

「株主優待は、何千万円もの資産がある人だけのもの」

と思っていました。

しかし、実際に調べてみると、一定の株数や継続保有などの条件を満たすことで、日常で使いやすいポイントや商品を受け取れる企業もあります。

私はNTTやソフトバンク株式会社などを長期保有し、現在は年間3万円を少し超える配当金を受け取っています。

優待や配当金は、投資を続ける楽しみの一つです。

ただし、

  • 株主優待が豪華
  • 配当利回りが高い
  • SNSでおすすめされている
  • ランキング上位
  • 有名な投資家が保有している

という理由だけで株を買うのはおすすめしません。

配当利回りが5%でも、株価が10%、20%と下がれば、配当金以上の含み損になる可能性があります。

優待も、変更や廃止の可能性があります。

私自身の後悔から大切だと感じるのは、

自分なりの保有理由を持つこと

です。

完璧な企業分析はできなくても、

  • どのような事業をしているか
  • 売上と利益は安定しているか
  • 配当を無理なく出しているか
  • 財務面に問題がないか
  • 優待を本当に使うか
  • 優待が廃止されても保有したいか
  • 大きく値下がりしても生活に困らないか

を確認します。

株主優待や配当金は、投資を楽しむ一つの方法です。

しかし、優待や配当を受け取るために、生活費まで投資する必要はありません。

私はこれからも、

投資信託を資産形成の土台にしながら、余裕資金の範囲で株主優待と配当金を楽しむ

という方針を続けたいと思っています。

今日確認したい3つのこと

気になる株主優待や高配当株を見つけたら、購入前に次の3つを確認してください。

  1. 優待が廃止されても持ち続けたい企業か
  2. 配当金以上に株価が下がっても生活に影響しないか
  3. SNSだけでなく、企業の公式IRを確認したか

この3つに自分で答えられない場合は、すぐに買わず、もう少し調べても遅くありません。

FAQ|株主優待と配当金について初心者が迷いやすいこと

株主優待は100株持てば必ずもらえますか?

必ずではありません。

必要株数、基準日、継続保有期間、株主番号、申込手続きなどの条件は企業によって異なります。

購入前に企業の最新IR情報を確認してください。

株主優待は毎年同じ内容ですか?

同じとは限りません。

企業の判断によって、優待内容の変更、縮小、休止、廃止が行われる可能性があります。

配当金は必ずもらえますか?

必ずではありません。

企業の業績や財務状態、経営方針によって、増配、維持、減配、無配になる可能性があります。

配当利回りが高い株ほどお得ですか?

高いほど良いとは限りません。

株価が急落した結果、計算上の配当利回りが高く見えている場合や、市場が減配を予想している場合もあります。

株価、業績、配当性向、財務なども確認する必要があります。

配当金と株主優待の両方をもらえますか?

配当と優待の両方を実施している企業で、それぞれの条件を満たせば、両方を受け取れる場合があります。

配当金を受け取った直後に株価が下がるのはなぜですか?

配当を受け取る権利がなくなる「配当落ち」が一因になる場合があります。

ただし、実際の株価は相場全体や業績などにも影響されるため、必ず配当額と同じだけ下がるわけではありません。

新NISAなら配当金に税金はかかりませんか?

国内上場株式の配当金をNISAで非課税にするには、一般に「株式数比例配分方式」を選択する必要があります。

別の受取方法では課税される場合があるため、証券会社の設定を確認してください。

株主優待にも税金がかかりますか?

株主優待による経済的利益は、原則として雑所得として扱われる場合があります。

申告が必要かどうかは、他の所得や個人の状況によって異なるため、判断に迷う場合は税務署や税理士へ確認してください。

初心者はいくらから個別株を始めればいいですか?

全員共通の適正額はありません。

生活費、数年以内に使うお金、生活防衛資金を確保し、その後に残る余裕資金から考えます。

株価が下がっても、優待目的なら持ち続けていいですか?

優待だけで判断せず、業績、財務、配当、優待廃止の可能性、当初の購入理由を確認します。

状況によっては、保有継続だけでなく売却も選択肢になります。

参考資料

※この記事は、運営者個人の保有経験と考えを紹介するものであり、NTT、ソフトバンク株式会社、その他特定銘柄の購入を推奨するものではありません。株式には価格変動があり、元本割れする可能性があります。配当金の減額・停止や、株主優待の変更・廃止もあります。投資を行う場合は、企業の最新IR情報、家計、投資目的、保有期間、リスク許容度を確認し、ご自身の判断で行ってください。

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